キャラもテンポもレベル高過ぎる…【ラーヤと龍の王国】ネタバレ感想‼️
ラーヤと龍の王国、観ました。
ネタバレ注意です⚠️⚠️
【手のひらの上で遊ばれる】
デカくて可愛い顔したダンゴムシとさすらいの女子っていう組み合わせ、新しくていいなとかって思ってたら、シスーとかいう動物キャラが追加されてしまい「あのダンゴムシ、影に隠れるな…」って思ってたら、すかさずシスーを人間化させてきたの、映画の作り方が達人のそれ。めちゃくちゃ手のひらで転がされてた。シスーをラーヤの話し相手にさせるために、あえてダンゴムシは喋らないようにしてたのもバランス良い〜。
オナラする虫とか、赤ちゃんとコザルのグループみたいな、罠でしかなかったやつらを敵を欺くために再利用する作りも上手い。
各地区に降り立ってすかさず問題を解決して石を手に入れて、そのまま問題の部分が仲間になるの、抜群にテンポが良い。5つの都市から石集めるとか言い出した時は「コレ、絶対駄作になるわ…」って思ったのにこんな完成形を提示されるとは。。
【キャラクター性もスゴいぞ…】
その流れで仲間になってくキャラクターたちもいちいち愛嬌ある表情筋してるので、すぐに好きになっちゃう。悪そうな見た目してるのに赤ちゃんの名前にひとりだけ気づいてた繊細さと優しさ併せ持つおっさんに、明るいようで家族を無くした悲しみ背負ってる少年。赤ちゃんなのにズル賢くてすばしっこいっていうあの子のギャップも、体に直接作用してくる可愛らしさ。新参者だった赤ちゃんとオッサン同士に、すかさず擬似親子的な立ち位置与えてるのも見事だった。
味方キャラあれだけ配置してるのに全員が良い味出してるのもスゴいんだけど、そのうちの4人ぐらいマスコットキャラみたいなビジュアルしてたのは、さらにスゴい。「こんなゴチャゴチャさせてたら失敗するって…。」ってなるような映画の常識を全て真正面からぶっ壊していく圧倒的なテンポ感、大好き。
【鉄壁の完成度】
100%失敗するであろうゴチャゴチャした下地を作ってそれをテンポの良さだけで面白くしよう!みたいな裏目標でもあったんじゃないかと思うほど、ものすごい挑戦が成功してる映画だった。
基本的に10分区切りでひとエピソードが終わってく構成してるので、本当にテンポが良かった。欲を言うとすれば父親との別れまでの冒頭20分間を10分ぐらいにギュッとまとめてくれてたら文句なしだった。セリフで世界観を説明する3分間が掴みに置かれてたのは勿体無いし、自由度を自慢してくるゲームみたいに各地域のヤツらを順番に説明し始めるあたりは「観るのやめとこうかな…」って思ってたので。
テンポの良さを落とさないまま、キャラクターたちとはしっかり手を繋いで、ちゃんと目的が達成され続けるっていうこの当たり前がちゃんと出来てない最近のピクサー作品たちに風穴開けてくれるクオリティしてました。
【アナ雪】的な、主人公の自己犠牲精神が結果的に争いを終わらせるのも良かったな。
ありがとうございました😆