映画雑文 トカ

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混ぜ忘れたコーヒー【屍人荘の殺人】ネタバレ感想。

屍人荘の殺人、観ましたー。

ネタバレ注意注意注意ー⚠️⚠️

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【まず、混ぜよう】

ゾンビ映画パートと、密室殺人パートと、浜辺美波のアニメキャラパートが、コーヒーにミルクと砂糖入れたのにスプーンでかき混ぜるの忘れてたせいでただ単に3層構造を作りだしただけみたいな非常に趣のない味付けになってて「いや混ぜろや」の一言に尽きる。


マンガ版の前半は読んだことあるんだけど原作を読んだことないのでどこまでその原液が存在感保ててるのかまったく分からないんですが、小説あんなにシリアスな表紙してるのにこんなにアニメ風味でいいのか。。


まず何がすごいって、こんだけ密室殺人起こってんのにみんな事あるごとに個人の部屋にちゃんと帰っていくこと。いや、1箇所に集まれ。死ぬぞ。逆にみんなして すかさず、ひと眠りコケるのがスゴい。疑心暗鬼も緊張感もまるでない。

 

【#ゾンビ、透明マントを着る】

ゾンビ、透明マントでも使ってるんかってくらい主要キャラたちがゾンビの存在忘れて落ち着いた顔つきで静かに会話し出したりするのも、怖い。結果的に密室殺人がストーリーのメインなので、いい雰囲気になってる2人を繋ぐためにシチュエーション作りに励んでくれるめっちゃ気が利く友だちみたいな立ち位置にゾンビが配置されてるの、割と動揺します。ふせえりとか、ゾンビ殺しあとケロッとした顔できれいな棒立ちしてるの笑う。トラウマにならんのか。

 

【コメディパート、重症】

ゾンビの存在も忘れるし密室殺人も忘れるようなコメディパートが過剰に投入されるんですが、いちいちギャグでボケるタイミングが2テンポくらい遅いので、うわあー…ってなる。真面目に前振りしすぎて、全部滑ってる。


そのコメディパートの被害者改めもはや起死回生の一手を担わされた、初期のチョッパーくらい急激にマスコット化していく浜辺美波のアニメキャラ感。数多くの事件を解決してきたとは思えない神木くんのアシストが光り輝く妙なバランスも全部 浜辺美波のとち狂ったアニメキャラ的なおもしろ反応を描くための犠牲になってて、どうしてこうなったの極地。これなら、明智という頼りを失ったポンコツ2人が色々調べてくバカな過程の方が個人的には見てみたい。


ただ終わってみると終盤にあんな重たい事実が待ち構えてるのに、よくも全編に渡ってあんなコメディ風味に味付けしてたなと思う。まず もう観ることはないと思うんだけど、犯人の動機知った後にはこのノリ2度と観てられないよ。

 

【ニノマエジュウイチ】

神木くんがたびたび指パッチンしようと試みるんだけど、そのたびにニノマエジュウイチの顔してくれるからSPECファンの自分としてはゲキ熱演技でした。ニノマエェ……✨


そしてアイアムアヒーローに続いて塚地さんのゾンビ需要が高すぎでした。数少ない映画での対面のたびに毎回ゾンビになってるから「どうもお久しぶりです」っていうご挨拶すらまともに出来てねーよ。


いろいろと無駄なキャラが多いせいで、柄本時生に限ってはストーリーからしっかり姿を消しててビックリした。お粗末!

 

【終わり】

最後らへんに関しても、浜辺美波の投げた槍の飛距離がもはや只事ではない。室伏が投げる球の飛距離。軍の車両の真横にゾンビの明智が立ってるのも、頭おかしくなりそうでした。車の影からスッ…っていう演出やるためにすべての常識を犠牲にする製作陣、マズい。


明智同様、観客も脳を壊されて終わる映画でした。


ありがとうございました。