長澤まさみだから許される脚本。【MOTHER マザー】ネタバレ感想。
【 MOTHER マザー 】観ました。
ネタバレ注意⚠️⚠️⚠️
【 なんとも… 】
良くも悪くもないとしか、言いようが無い。。 同じ展開の繰り返しが連発するんだけど、それがこういう人たちの常套手段のパターンとして描かれてて、あくびしながら「だるいわぁ〜…」って言葉がこぼれるくらいにはダルかった。もう、哀れとしか言いようがないキャラクター造形と描写の数々が、健康で文化的な最低限度の生活を送ることができてる観客の常識に対して、問答無用で襲い掛かってくるので、この映画に太刀打ちするにはただちに映画の停止ボタンを押すか、黙って襲われ続けるかの2択のみ。「この映画を観て、どう思いましたか?」って質問の答え方次第で、そいつがどういう人間か分かるレベル。是非、なんらかの教材として使ってください。
【 チートママこと、長澤まさみ 】
脚本に関してはもう、母親が長澤まさみっていう反則を大前提のもとに進んでいくから、男共が まぁ〜チョロいチョロい。「こんなチートみたいな脚本で良いのかよ…」って リモコンの停止ボタンに手をかけながら、ボタンを押すか、このまま長澤まさみに襲われ続けるか、必死に自問自答し続け、わたしは襲われ続けることを選びました。もう、男共がチョロいチョロい。だれかひとりくらい長澤まさみのことぶん殴って、署まで引きづり回して連行してくれよ。。
母親への愛、母親への執着っていうたったひとつの糸があまりにも強靭過ぎて、どんなことをされても親子の糸が切れてくれないっていう事実がひたすらに痛々しかった。。長澤まさみの演技自体、狙って ああしてるのか、あまりにも普通すぎて怖かった。目が点になってるとかなら「コイツヤベーな」ってなるんだけど、めちゃくちゃ普通なのが怖い。四六時中 叫び散らかしてはいるけど、見た目は別にヤバいひとに見えないっていうのが、いちばんヤバい。
音楽も、ずっと淡々としてたのに終盤で急に曽祖母殺した後だけ、あからさまに異様な音楽流すのは急激にテンション下がりました。口から「うわっ」って声がこぼれた。猛烈にワザとらしかった。
【 終わりに 】
【空白】の古田新太に続いて、ヤバい人たちの伝家の宝刀、「証拠あります?」が飛び出してて笑っちゃいました。奴ら、すぐ言う。
虐待の過去を持つ夏帆さんを出した割に、そこを長澤まさみと絡めてこなかったのは残念。だからこそ最後の最後まで、形式としての、ただの【マザー】だけで終わったのは潔くて良かったです。 観客に対しては、息子が逃げると思わせておいて → 実は妹が逃げちゃう → そして行方不明。からの、虐待する親から逃げてきた夏帆さんが → 長澤まさみを擬似親として、母と妹まで描く…みたいなのも観てみたかったです。
長澤まさみと中野太賀が【すばらしき世界】に続いて共演してたけど、いろいろな構図のレベルがあの作品とは天と地過ぎて、全然満足出来なかったです。。
世間を映してるだけで、映画作品としてはよくわかんない映画だったなぁ。
ありがとうございました。