映画雑文 トカ

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エルファニングは白米【スーパーエイト / スーパー8】ネタバレ感想‼️

【スーパーエイト】観ました。

ネタバレ注意です⚠️⚠️

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【掴みのおかげでなんとかなってる】

予算を湯水のようにつぎ込んだであろう、東京ドーム何個分?みたいな規模の列車衝突シーンのド迫力な掴みでこころ鷲づかみにされて、青春映画の皮を被った「大事件への丁寧な前振り」を楽しんでたら、その大事件がちゃんと盛り上がる前に主人公たちが裏で事件解決しちゃって、爆発がいまひとつ起こらずに終わっちゃう映画でした。高まった期待感が家の天井に頭ぶつけて、行き場を無くしてます。列車事故からの▶︎逃げ惑う子どもたち▶︎撮影カメラがコトンっ……▶︎カメラだけが現場の方を向いてギュルルルル……って撮影し続けてるっていう、この激流のようなテンポの良さとタイミングは、誰もが「名作がハジマルヨ…」ってなると思うんだけど…。

【エルファニングは白米】

公開当時はダコタ・ファニングの妹でしかなかったから、どうしてもお姉ちゃんと比較してエル・ファニングを見てたんだけど、いま見てみるとただただ「可愛い…」でしかなくてビックリした。ダコタ・ファニングが積み上げてきたキャリアを平気な顔して超えていく存在になるとは当時まったく思ってなかったけど、いま見るとダコタちゃんとは違う魅力が確かにありました。ダコタちゃんの場合、女優に転生したメリケンサックかと思うほど顔面の攻撃力が強いんだけど、エル・ファニングは女優に転生した白米ですから、なんか白くて儚いし、どんな作品にも馴染むから強いんだなと思った。

【1人変なの混じってるな】

数年ぶりに観たんですが、自分の記憶力が心配になるぐらい男子グループ5人のなかの1人だけ まったく顔に覚えのない子がいたんだけど、案の定 全編にわたって明らかにひとりだけ個性削ぎ落とされてるし なんなら最後らへん文字通り置いていかれてて散々でした。そもそもあのグループ、男子4人に女子1人を入れた5人組でよかったよ。なんだったんだよあの子。かわいい主人公、小太り、出っ歯、のっぽっていう完璧なキャラデザイン4人衆の中におまえが入っていけるわけがないだろ。どうしてエキストラを主要キャラの1人にしたんだよ。調べたらあの子、元俳優になってたよ。原因はコレだろ。

小太りの子がモテる主人公に対して「好きな子奪いやがって…」ってなるの、当然のリアリティで好感持てたし、あの子が高嶺の花であるエル・ファニング誘ったことにちゃんと理由付いてたのも良かった。恋愛感情のない、ただのコメディキャラクターじゃないの好きでした。

【まとめるー】

ただこの宇宙人襲来ジャンルの映画って、前振りの面白さだけを武器に攻めてきて、終盤になると急激に話をまとめに掛かってくるの厄介だな。【宇宙戦争】しかり。キューブのデザインやら、ものが宙に浮くとかの、大規模じゃない、おつまみ感覚のファンタジーは大好きですが。

主人公とヒロイン両方に父親との確執があるんだけど、正直どっちの家族も事件が解決したことに便乗して親子関係修復した気になってるだけにしか見えなかった。父親と不仲▶︎父親とケンカ▶︎宇宙人帰国▶︎子どもが無事で良かった…。っていう展開でしかなかった。

エンドロールで劇中劇を見せてくれることで、ちゃんと作中で映画作ってたんやな…って、変な角度から感動させる作りしてたのも好きでした。おまけみたいだった映画作りの要素を、最後の最後に力技でねじ込んで消化させてました。あの短編自体オチとかちゃんとしてるし、結構長尺なので見応えあった。

9割が前振りみたいな映画なので、軽い気持ちで何度も見返せるのはいい点。

ありがとうございました。