【テーマの伝え方】

「連続殺人鬼も誰かの隣人だ」っていうテーマの伝え方としては、これ以上ない結末を迎える本作。カカオ100％チョコでも甘く感じるくらい苦過ぎる後味残して終わるんですが、主人公のこれからの未来を考えると読んで字の如く、夜も眠れねぇ。。

【モンスターハウスも面白いよ】

大筋はかなりシンプルで、お兄さんか弟さんの名前【モンスターハウス】さんじゃないですか？ってくらい、犯人への向き合い方がCGアニメーション映画の【モンスターハウス】にそっくりでした。主人公、ぽっちゃり少年、女の子っていう映画終盤の組み合わせなんか、オマージュかな？ってくらい似てた。

【あらすじとエンディング】

お話としては、元ハムの諸見里さんみたいな顔した警官を連続殺人事件の犯人なんじゃないかと疑い、動かぬ証拠を掴むために子どもたちが奔走するっていう、どこかですれ違ったことありそうな映画だったんですが、概ねの評判通り、やっぱりあのラストだけはなかなかのパンチがありました。

犯人の正体が判明する地下室の緊張感もなかなかでしたが、それだけでは終わらない真エンディングの畳みかけるような恐ろしさ。。【ザ・スイッチ】っていう連続殺人鬼と女子高生の体が入れ替わる映画でもラストにそういった感じの仕掛けを施してましたが、あっちはちょっとした付け足しであり、こっちはそこからがメインなので、同じ真エンディングでも賭ける思いがエラい違うなとビビりました。

【スタンドバイミーと２周目】

ヒョロイ主人公、ぽっちゃり少年、勉強熱心なメガネの子っていう既視感が肩組んでるみたいなTHEコメディ映画な組み合わせの中に、ひとりだけかなり顔整ってるのに変なグループに付き合ってるみたいな男の子を置いてることで、若干グループの印象がシリアスになってるのは面白いなと思いましたが、よくよく考えればこれただの【スタンドバイミー】じゃねえかと、あの映画の当時のバランス感覚に驚きました。【スタンドバイミー】ほとんど話覚えてないけど。

２周目を観始めると、犯人の後を追ったり、1日の行動をメモしてたときの青春ものみたいなテンションが、いや良く考えるとこれ、マジでスレスレのことしてたんだな…っていうやってることのヤバさがまるで違って見えてスゴかった。伏線でもなんでもないのに、もう一度見ると別の感情抱くから面白い。

【あれで新聞記者…?!】

主人公の父親に至っては、犯人に「息子たちが君を犯人だと疑ってゴメンね」って、息子たちの誰よりも無邪気な目して、堂々と宣戦布告しに行くもんだから、ここから犯人と父親の壮絶な探り合い始まるかと思ったらマジでただおっちょこちょいという概念が父親やってるだけでおれの思考回路が死にました。あいつもはや、犯人側に属しとるスパイやろ。