掴み100点、ほか残念…【宇宙戦争】ネタバレ感想‼️

【宇宙戦争】観ました。

ネタバレしてるので、注意⚠️⚠️

【完璧な掴み】

スタートからの３０分間は語り継がれるべきクオリティでした。濃密な映画体験、食らった。。あのとてつもない規模感はやっぱり映画って最高だなって思ったし、リアルなフィクションの偉大さを感じた。もしもこんなことが起こったらっていう追体験的な面白さが本当に最高でした。間違いなく本作は、この３０分間が本編。

飛行機が家の庭に墜落してるところから、車が集団に強奪されるまでの前半１時間の終了まではかなり良くて、そこからの後半１時間で一気に規模が小さくなる。家の中での隠れんぼはハラハラするし、鏡を使って難を逃れるシーンや、手榴弾をトライポッドの口に入れるアイデア、トライポッドにハトが止まってるからバリアが解けてる！って気づくのも好きではあるんだけど、【ワールドウォーＺ】感というかあまりにも規模が小さくなるので、面白さと満足度が乖離していくような奇妙な終わり方でした。

【繋ぎの違和感】

展開と展開の間にもなんだか違和感があって、この虚無感というか、小腹の空き具合ってYouTubeの【観るゲーム動画】観てるときの移動してるだけの無駄な時間とかザコモンスターと戦ってるシーンとかのあっても無くてもストーリーに支障ない場面を根こそぎバッサリ切り取られてるような印象で、なんか展開の繋がりおかしくない？っていうのが延々続く構成してて、気持ちがよく無かった。

【名シーン】

食パンにピーナッツバターを塗りたくって子どもに食べさせようとしたら、当たり前のように総スカンされて怒り狂ったトムクルーズがその怒りをパンに込めて窓に食らわせるシーン、ピーナッツバターがびっちゃゃぁ……ってなるの最高。あれが今作でのトムクルーズ唯一のアクションシーンらしい。死体の山が川を流れてるシーンも、なかなかインパクトあったな…。

トムクルーズが牛かなんかの死体を飛び越えてトライポッドに向かっていったら、捕まってしまってまさに牛のように人々が搾取されるっていう見せ方をしてるおかげで、被害者側だったはずの人間が一気に加害者側に見えてくる。

トライポッドのブゥゥーーンン……、、って効果音もさることながら、娘の、ンキャアアァァァァ!!って叫び声にもこの作品だけのオリジナリティを感じる。なかなか主張の強い叫び声してた。。

【こうであれば…】

スタートの掴み最高なのに、あまり評判がよろしくないことにも頷けるとんでもない終わり方ではあったけど、これ主人公が微生物学者とかなら多少は説明不足を改善できたんじゃないかと思う。主人公の存在と物語の向かう先がかけ離れ過ぎてるので、そこを一本化すれば面白くなりそうだった。

主人公にとっての宇宙戦争が、巻き込まれただけの他人ごとみたいな終わり方は普通に考えて絶対名作にはならんだろと思いました。戦争っていうデカイ戦いの中での、小さな家族の幸せってバランスなんだろうけどラストで急に戦争の部分がオマケみたいになり過ぎてたのが残念でした。

原作が１００年くらい前ってことを考えると、微生物に宇宙人がやられるっていうのは当時としては斬新だったのかも。だからってそのままリメイクすることも無い気がするけど。

掴みだけは、本当に最高でした。

ありがとうございました。