先、ノーラン版 通ってきた人にはオススメしない。ティムバートン版【バットマン】
ティムバートン版【バットマン】観ました。
ネタバレ注意⚠️⚠️
ノーラン版3部作を知ってる状態での鑑賞だったので、古いからしょうがないんですけど3Dばりに画面から飛び出しそうなチープ感、ウェインとゴードン刑事の関係性の無さ、敵からダッシュで逃げるバットマンの猛烈にダサイうしろ姿などなど、そこら中で胸焼けして胃がウッ…となる嫌な違和感を覚えながらの鑑賞になりました。
【名優ジャックニコルソンのジョークみたいな演技】
その最もたる例が、ティムバートン版バットマン映画の象徴のようなイメージを持ってた、ジャックニコルソン演じるジョーカー。徹底してジョーカーは小物で陽気なキャラクターなんですが、そのジョーカーに当てられてる陽気な音楽が遊園地とかの陽気さなので、ギャップによる狂気さがまったくなくて、360°どの角度から見ても間抜け。ヒースレジャーのスマートな狂気を知ってるとジャックニコンルソンのジョーカーが、宴会で酔いに酔ったあと誰にも求められてない余興を始める見苦しいズングリ体型の痛いオヤジにしか見えず、自分のなかに確かに存在していたジャックニコルソンの名優イメージが駆け足で崩れ落ちて行ってて、ホントにもう見てられませんでした。久しぶりに実家帰ってみたら実のおじいちゃんが、知り合いが経営してるスーパーの商品万引きして家族に泣きながら問い詰められてるくらい見てられなかった。 ジョーカーのキャラ付けがマジでただただよく笑うっていう一点だけで、そのコミカルさに対するクールな怖さがこのジョーカーの血には一滴も流れてないので、笑顔に何のギャップもないというダサさ。
ジョーカー登場の前にジョーカーになる前の面を見せちゃってる上に、そのギャングっぽくて重めだった人がどうしてあんな陽気なキャラになってしまったのかっていうプロセスを「おれも色々と苦労したんだぜ!」みたいな軽めのセリフ一言でサラッと流してるからこっちとしてはその顔の変化より内面の急激な変化に戸惑う。 「はやくジョーカー描きてぇ〜」っていう制作側の思いが先走り過ぎて、キャラの説明が疎かになってるような感じでした。
【ごちゃ混ぜ感想】
ノーラン版の3部作は徹底してシリアスなので、もう少し明るめなバットマンもありなんじゃないかなって思ってたんですが、今作を見た瞬間に無しになりました。ティムバートンが監督ってのも、大きいのかな。。 ノーラン版がいかに凄まじいことを成したのかがよく理解できる作品であり、ノーラン版を見てるともう、見てられない作品。
この頃のマイケルキートン、全体的にまったく魅力が無くてこれがブルースウェイン…?感がすごいです。干されてからの方がカッコいいっていう、西島秀俊現象。
背景の美術は、めちゃくちゃ原作のゴッサムシティぽくてカッコ良かったです。
新聞記者の男とヒロインの中途半端な関係性、全部いらん。
ありがとうございました。