映画雑文 トカ

数分で読める映画感想ブログです。基本ネタバレしてるので気をつけてください⚠️ Filmarks ▶︎とか25 【https://mmmryoshe.hatenablog.com/】

映画 【恋は雨上がりのように 】

映画が好きです。

どのくらい好きなのかを巧みな比喩表現で綴ってやろうと半袖をまくりましたが寒かったのでやめました。

今日は

映画「恋は雨上がりのように」…について。

映画を観た後に読んで頂ければ!ネタバレるので。

 

「邦画」「漫画実写」「恋愛映画」。

これらは 現代の三種の神器とも呼ばれ、2つ揃えたものは爆死。3つ揃えたものは大爆死すると恐れられる曰く付きの爆弾兵器です。

では、なぜこのような恐るべき爆弾の正体を知りながら、日本映画界は何度も何度も木っ端になった爆弾を拾い集めるのか?近寄れば爆発すると知りながらも、仲良くなれると淡い期待を込めて近寄ってきた善良で無垢な観客をも巻き込み、苦痛が約束された地獄へと案内するのか。その答えがここにあります。

 

恋は雨上がりのように」。

この作品は「邦画」の「恋愛映画」という、ファンの涙によって形づくられた水たまりで水分補給する映画会社と、期待という概念を奪われた民間人による罵詈雑言の戦地に、恵みの雨を降らせる女神でした。

陸上で大きな怪我をした主人公の女の子が再び走り出すまでを描いた物語なんですが、大きな結末を用意しない終わり方に感動しました。

「再び走り出すまで。」つまりこの作品は、人生の光となる部分へ女の子を導く物語であって、これ自体に結末を必要としていないんです。この抜き取り方が素晴らしかった。

 

雨と晴れ、 読書と陸上が、陰と陽の対比になっていたりするのもピタッと作品にハマっているし、小松菜奈さんもハマってる。直接 視覚に訴えかけてくる肌の白さ、その傍若無人な 美人ぶりには ため息。そのため息を目の前の鏡に写った自分の顔に吹きかけて白いモヤで隠したい。自分の顔への認識力 低下させたい。そのあとモヤ拭き取るとき大泉洋みたいな自分の顔 現れて落差にやられてさらに泣く。

水関係すべて司る日本系の神みたいな名前、大泉洋大泉洋に「傘」の役割 差し出してんだもん、対比がすごいわ…。好きです。大泉洋さん。

 

気持ちが「晴れ」になるまでのお話を、怪我っていう「雨」からスタートさせて「雨宿り」という恋愛で(一方的だけど)描いていくって、これを想像するだけでもワクワクしてくる。

映画の掴みとして、走るオープニング映像にポルカドットスティングレイのポップな主題歌掛け合わせて「走る青春映画です!」って高らかに宣言してるのも、基本ではあるけどすこぶる上手いのではじめっから心掴まれる。作品全体を見てもやっぱり対比が上手かった。

 

改めて、観てよかった映画だったなぁー。

小松菜奈さんの顔からのエンディング。この入り方とか、そもそも歌のチョイスとそれをエンタメ的に聴きやすくしたアレンジ、鈴木瑛美子さんの歌い方、余韻が作品の出来を見事に物語っていました。掴みとラストは ほんと重要。

 

さて、わたしも「傘」になれるように、頑張ります。ここまで読んでいただき ありがとうございました😊😊