映画雑文 トカ

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光合成してるみたいな心地よさ…【ちょっと思い出しただけ】ネタバレ感想❗️

ちょっと思い出しただけ、観ました!

ネタバレ注意です⚠️⚠️

 

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光合成……✨ 】

映画観てるのに、その映画の中で【ナイトオンザプラネット】が流れてるっていうマトリョーシカの人体みたいな構造、奇妙だなーって思ってるのと同時に部屋でぼーっと映画を観たり、猫にごはんあげたりっていう当たり前の日常が映画の一場面としてフィルター通されるだけでなんであんな魅力的なものに変わるんだろうって真面目な顔して観てました。植物に水やってるだけの場面がなんでこんな光合成してるみたいな心地よさに変わるんだよ。良い映画かよ。

舞台越しに一方的な再会を果たしたとこで、そこを起点にグルっと過去を一周してきてまた起点に戻ってくるっていう作りは【はじまりのうた】の序盤っぽくもあるし、その過程で時系列を逆転させて観客にパズルゲームさせてくる感じは【メメント】っぽかったりして、【ナイトオンザプラネット】のほかにもいろんな作品っぽさがあって楽しかった。

 

【 弱パンチが心地いい 】

【街の上で】【くれなずめ】【花束みたいな恋をした】あたりに比べると1つ1つのパンチは弱いんだけど、そのぶんこっちの体力ゲージは減らないのでずっと見てられるのがこの作品の良いところ。そもそもこの青春解像度2000%の生々しぼり系映画って、パンチ弱めな方が個人的には理想というか断然好みなので、今作が一番好きだったかも。タクシーでの2人のケンカと、2人が出会った経緯の流れはこの作品の強パンチ部分。

タクシーの場面、伊藤沙莉さん側の何言っても相手を理解しようとせずに突き放して会話してくる感じ、脚本が信じられない領域に達してて控えめに言っても失禁した。ああいう心の距離感というか相手に対しての態度に至るまでもう「私が沙莉で、私が壮亮!」ってなるくらい2人の間にある空気を理解できてしまって、ただただぶっ飛びました。あんな脚本書けたらもう怖いものなんて無いよね。。

 

【 下ネタの大発明 】

このジャンルだとまず間違いなく放り込まれる下ネタトークやそういうくだりに対して全てを笑いに変えちゃおう!精神で、シロクマに見られてるだとかケーキの付け合いだとかを加えて、ぜんぶ微笑ましくてかわいいコメディに変換してるの平和賞クラスの大発明だと思いました。コレ、この世の全ての下ネタがkawaiiに生まれ変わるぞ。

池松くんと、伊藤沙莉さんのどう転んでも生々しい青春映画にはならないなって安心感も充実感に満たされて至福だった。最強のふたり。。

 

河合優実さん、やばぁ】

【佐々木インマイマイン】同様、出会いの場面においての河合優実さんの魅力がスゴすぎて私物のスカウターがぶっ壊れましたし、河合優実さんと池松くんのトーク、演技と脚本がリアルすぎてどっかで生中継してる…?って疑う。スタートの池松くんと河合さんの関係が、会釈くらいしか描かれてないのも興味が持続する作りしてた。池松くんの照明浴びるためにココまで来たんかな…?

こういう映画を撮りたがる監督たちがみんなして居酒屋の集まりを恐れてるの心強くて好き。居酒屋の悪魔がいちばん強そう。

 

【 おわりに 】

ジムジャームッシュの必殺カード、永瀬正敏を【パターソン】みたいに配置してたのは笑っちゃうし、【花とアリス】の郭智博さんを久しぶりに観れたのも嬉しかったです。ただ屋敷さんの方が良い役もらってたのには怒り新党國村隼さんの友情出演も熱かったなー。。

照明の裏方仕事みたいなのを実際に観たことなかったので、そういう描写に触れられたのは嬉しかったです。入場料金は作品にだけじゃなくてあの人たちへの感謝料も入ってると思えばちょっと料金が安く感じれるかもっ。


ありがとうございました。