ティム版観るな、コレを観ろ。【バットマンフォーエヴァー】
【 バットマンフォーエヴァー 】を観ました。ネタバレ注意⚠️⚠️
【 ティム版で脱落する前に、コレを観よう。】
前２作のティムバートン版 バットマンに、まるで面白みを感じることが出来なかったので、３作目である【バットマンフォーエヴァー】もかなりキツイかなぁと思ってたんですが、もともとバットマンの相棒であるロビンが見たくてここまで来たので今ココで挫けるわけにも行かず、地獄を見る覚悟で鑑賞しました。
Filmarksの点数を見ても【バットマンフォーエヴァー】と【Mr.フリーズの逆襲】の２作だけ、あのティムバートン版よりも点数が低いということでどれだけ恐ろしいことになるかと思いきや思いきや。
ティムバートンを前線から後退させたおかげでガチガチの世界観が薄まった代わりに、ストーリーが格段に面白くなった。ティムバートン版はマジで面白い瞬間が１秒たりともないですこれは科学的に証明されています。前作みたいに上映時間１時間経っても、誰もバットマンに悪影響及ぼしてないみたいな、敵が優しい世界ではなく、ちゃんとリドラーとトゥーフェイスがバットマンをガチで殺しに来てるのでそれぞれの目的が明確で分かりやすい。面白いってのはこういうことだと思うの。。
【 リドラーとかいう、ただのジムキャリー 】
リドラー役のジムキャリーなんか俳優自体の個性をキャラクターの個性として使わせていただきますっていう、いちばん最強の俳優しててめちゃくちゃカッコいい。リドラー、徹底的に明るいただのジムキャリーだったので、作風もティムバートンっぽいコメディ調になっちゃうかなー…と思ってたんですが、しっかり映像のトーンを暗めにしてるのと、リドラーが明るいだけで ほかには一切のゆるさを与えないっていうきっちりした線引きがされてたので、コメディ映画にならないギリギリのバランスしてたのも良かった。ジムキャリーの動きに、いつもの山ちゃんじゃなく島田さんの声が付くとランジャタイの国崎さんに見えてきて笑える。
【演技がイタくない。】
今作は、前２作にあったような敵の過剰すぎる演技による痛さが完全に無くなってたのが大きかったです。リターンズのキャットウーマンが、自分の家めちゃくちゃに破壊していくシークエンスの痛さったらなかった。なにを半狂乱でスーツ作っとんねん、と。息子のために夜なべしとる母ちゃんの要領でめちゃくちゃ丁寧にミシン使って。
ジョーカーとかキャットウーマンが、変身することによって急にキャラクター自体のテンションまで猛烈に変わってたのが違和感でしかなかったんですが、今回のリドラーは変身する前からテンションがかなり高いのでリドラーになった後のテンションにもすんなり入れて、明確に作りが上手いなと感じました。
【 無駄を削ぎ落とした完璧なサーカスシーン 】
サーカス団での事件の描き方も見事の一言で、あれだけの大人数を綺麗にさばく手腕すごい。トゥーフェイスとロビンを描きながら、それをテレビ越しにリドラーが見てることでリドラーという敵の存在も、まったく忘れさせないようにしてるのが当たり前ではない上手さ。ロビンにしてもトゥーフェイスへの敵意を見事にバットマンとの協力関係に結びつけ、そのうえブルースと同じ境遇にすることでブルースが自分を重ねて、ロビンを仲間にしてもおかしくないっていう可能性まで違和感なく描いててなんちゅう脚本してんのって感じでした。
【 例の乳首スーツ 】
そして、ロビン役のクリス・オドネルがめちゃくちゃカッコいい。。ネットのおもちゃという名の乳首スーツすらめちゃくちゃカッコよく着こなしてるし、そもそも例の乳首スーツ、正直今までにないバキバキに筋肉質な感じ僕的にはかなり好みでした。語弊を恐れず言わせてもらうと「「抱かれてもいい。」」
【 総括 】
ノーカントリーのアントン・シガーを彷彿とさせるコイントスによって全てを決めるのが、ノーカントリーにも出てたトミーリージョーンズっていうのがコレまた乙でした。 トゥーフェイスの翻弄の仕方がめちゃくちゃノーラン版のジョーカーっぽくて、やっぱりマジでジャックニコルソン版ジョーカーショボいなって思いが強まった。
前作のペンギンとキャットウーマンとは違い、リドラーもトゥーフェイスもほとんど最後までバットマンにストレート負けしてないっていうのが、ずっと緊張感を持続させていて最高。敵が目立ってこそのバットマンって感じ。いま目ぇ合ったな、リターンズ、お前のことを言ってるんやぞ。
全２作に比べて、ＣＧ技術が一気に飛躍してるので遂にダサくないバットマンが見れたというだけでかなり満足度高いです。ただ、警察のトップが明らかにバットマンだけを頼りに生きてるので、ゴッサムに生きる市民たちはなかなかハードな日常送ってるんだろうなと思いました。
ありがとうございました。
