映画雑文 トカ

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にわかVSシン・エヴァンゲリオン。【⚠️全編ネタバレ】

⚠️アクセル全開のネタバレ記事なので映画鑑賞前の方は見ないでください!すみません!いまから映画、いってらっしゃい!

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新劇場版3作しか見たことがないエヴァンゲリオンど素人なため、YouTubeで必死にかき集めてきたあらゆる情報使って出来たボロ船に乗ってなんとか最寄りの劇場へ。 前作のQで、分かりやすく払い落とされた哀れなパンピーなので今回は恐る恐るの鑑賞でしたが、まさかの大団円に心震わされました。。

全体的にはアベンジャーズエンドゲームを思い出す、まず一服をしてから最後の戦いに臨む緩急の効いた展開が、長く続いたシリーズの終わり方としてとても好みなものでした。

震災から10年という年にこういったテーマを持った作品が巡り合うのにも縁を感じますし、あるシーンには縁というか"結び"というか、新海誠監督がよく使う扉の開け閉めを真ん中から撮影する手法が一瞬出てきたりして、そこは興奮しました。

正直、序とか破に登場してた昔なじみのキャラクターが出てきたあたりは、自分に思い入れがさほどない分普通に「生きとったんかワレ」って程度に軽く受け入れられたんですけど、見る人によってはもうあの辺のキャラ登場しただけで思うところあるんじゃないかなぁとかいちいち思いながら見てました。

シンジの声優さんの緒方さんは最初の頃すごい苦手で違和感のある声優さんだと思ってたけど、徐々に慣れていくとここまでキャラクターの心情にブレることなく声を被せてくれることへの安心感、信頼感はとてつもないものがあるなと実感。心から信頼できる声優さんだと感じました。

鬼滅の刃とか呪術廻戦とかがバカ流行ってる今、こういう超ド級の兵器がバンバン出てくる圧倒的な大作の背中見るだけでなんかもう心地がよくて、清々しい。どうか最近のしょうもないミニマムな流行り漫画たちを端から端までぜんぶ駆逐して下さい。。

魅力的なのにサブキャラ止まりで勿体ないなぁと思ってたマキイラストリアスの立ち位置が定まり、ああいった結末を迎えるまでに至ったことが新鮮で面白かったです。仕草から口調、シンジへの接し方までずっと魅惑的で素敵な女性キャラだった。 アスカのことずっと姫って呼んでたり、距離感が近視の人の裸眼かと思うほど近いのもぼくの癖にブッ刺さって、最&高。

ミサトさんが「全艦………、発進!!」ってほんの少しの間を開けて叫ぶところ、20数年かけてここまで来た作品だけに、gとkgくらい明らかに言葉の重みが違って鳥肌が立ちました。ちょっと涙も出た。大してファンでもないのに。

エヴァンゲリオンって女性陣が主役だし、女性陣がカッコいいし、女性陣が全てを引っ張ってるなって戦闘シーンみてて気づく。 アスカもマキイラストリアスも雄叫びだけなら竹原ピストルにも負けない男らしさ持ってて、本当にカッコいい。声優さんたちに感謝です。サブキャラを演じてる声優さんたちにも言えることですが、みんなエヴァンゲリオンへの強くて長い思いを胸に秘めながら演じているような喉から血が出そうな熱演されてて、声だけでなく声優さんたちの姿までハッキリと見えるような感覚でした。

楽屋みたいなとこを転々とめぐりながら謎のバトルを繰り広げる父子という見たことも聞いたこともない悪夢みたいなシチュエーションが平気な顔してぼくの前を通り過ぎるので、いったい目の前で何が起こってるのか瞬時に判断を下す事が出来ませんでしたが、「これがエヴァかぁ…✨」ってエヴァ素人の頭に切り替えることで難なくこれを乗り越えました。

シンジくんに無理やりレーション食わせるシーンの動き方が異常な出来だったり、序盤から凄かったCG技術がクライマックスに向かうにつれてそのリアリティの使い方に磨きがかかっていき、コレはどこまで行くんだろうといった所で 着色もされてないような原画映像を流し、ラストシーンではアニメーションを現実の風景に落とし込むというひとりアニメーション見本市が開催されており、「富樫仕事しろ」的な発言されてた庵野さんの華麗なる仕返しが見事に決まり過ぎててカッコいいなって思うと同時に、もはや伝説と化したような人が現役でもバリバリ史上最強の監督なの少年マンガ的な熱さを感じました。

最後ら辺のお片付けというかひとつずつ全てを終結させていく過程はあまりにも心地が良くて2時間半も見てきたというのに、まだ見てられる、ずっと見ていたいって思う妙に気持ちの良い体験でした。

そのうえで最後に宇多田ヒカル。。 これはもう、映画館から帰りたくなくなる。。

エンディングに1.2曲流れるだけなのに楽曲が始まるそのタイミングと容赦の欠片もないエモさによって、運動会で他人の子どもが成長した姿に涙流す保護者みたいな目線にさせられてしまい、レイトショーでちょっと安上がりに観たクソにわかファンのくせに「26年お疲れ様でした…」とか感じてて、ヒッキーの必殺仕事人な手腕に感動しました。

シンジが声変わりして神木隆之介になるのは、声変わりというアニメーションの歴史的にもそんなないんじゃないかと思うほど見事な演出で、よく閃いたなというのと、神木くんアニメ界の伝説の人たちに寵愛受け過ぎててもう神話の少年みたい。

想像以上に楽しめる完結編で大満足。 長く観てきたことでの喪失感も味わってみたかったなぁ。

ありがとうございました😊